日本の伝統美「むくり屋根」の魅力
匠ブログ
このたび、お引渡しとなりました和風住宅は、お客様からのご要望により、伝統的な「むくり屋根」を採用しました。「和風建築の家に住みたい。屋根をむくりたい、あの雰囲気が好きだ」とおっしゃっていたお客様。お客様の「和風へのこだわり」と「むくり屋根への想い」を叶えるべく、設計段階から何度も打ち合わせを重ね、細部までこだわって家づくりを進めてまいりました。
むくり屋根は、軒に向かって屋根がふっくらと持ち上がるような優美な曲線を描くのが特徴です。 むくりの柔らかな曲線は、視覚的に美しく、建物に落ち着きを与えます。また、その柔らかなシルエットは、周囲の風景に溶け込み、日本の伝統的な美意識を表現しています。古くから日本の様々な建物に見られますが、とくに 京都の町家で多く見られます。
このむくり屋根を実現するためには、大工さんの技術が不可欠です。担当した棟梁は、「現寸を出して、その勾配を実現するために様々な調整が必要で、手間がかかりました。しかし、完成したときの美しさは格別で、この仕事をさせていただき、良かったと感じています。」と、その苦労と喜びを語ります。
お客様の暮らしの中に、日本の伝統をもっと身近に。むくり屋根が創り出す、穏やかで心地よい空間で、お客様だけの特別な日々をお過ごしください。