ご要望は
・4畳半の京間で普段も使える茶室がほしい
・玄関から南の庭へ抜ける土間がほしい この2点でした。
将来は自宅でお茶を教えることも検討中で茶室の配置や向きについては計画当初から意見はほぼ一致。
懸案事項は南北をつなぐ土間の存在意義でした。
そこで、玄関から南の庭へ抜ける土間を「通り土間」とし、玄関・ホール・路地空間・居間の延長スペース
として多目的に活用することをご提案しました。
普段は家族が集まる「茶の間」はこの家の中心であり陽当たりや庭の眺めも一番よい場所です。
この「茶の間」を来客の動線と裏動線の中間に配置することでお茶時の際に来客の控室にも使えるように しました。
たった8帖の茶の間ですが、障子でゆるやかに仕切られた「通り土間」と「縁側」の
豊かなつながりで数値以上の広がりを感じられる場所となりました。