数寄屋門の屋根越しに視野に入る切妻屋根。
美しく重なりあった数寄屋の建築美を表現しています。
四季折々、庭の樹木に野鳥が羽をやすめに来る。
そんな風情とともに、一年を心豊かに暮らせる数寄屋の新築住宅です。
門を一歩入ると、小京都を思わせる佇まい。
自然石張りのアプローチに導かれて玄関へ。
数寄屋の新築住宅はプロローグ、展開、エピローグと物語があります。
重川は邸それぞれの物語を心をこめて注文住宅をデザインしています。
和風空間は昼間の明るさのみならず、照明を灯したとき、どんな雰囲気になるのか。
想像を巡らせ、素材や色合い、照明を意匠することが大切です。
引戸奥は、靴やコートが収納できる機能的な空間となっています。
重川の数寄屋は心やすらぐ和の空間に洋の使い易さ、動きやすさを加えています。
障子を開ければ主庭が視野に入り、開放的な気分が味わえます。
閉じれば和の建具が醸し出す落ち着きとやすらぎが感じられます。
和素材を組み合わせ、優雅で機能的な洋風空間を設計しました。
壁は京聚楽、床はじゅうたん敷き、天井は杉柾竿縁張り。
一日の終わりを過ごし、心なごませる為に和のしつらえを意図しました。
12畳半の京間の和室。
秋田杉の良材にこだわり、素材の美を表現しました。
天井は秋田杉ムク竿縁張り、床の間仕上げはうるし塗り框、畳敷き、壁は京聚楽。
あわただしく過ぎてゆく日常を、和素材の空間が癒してくれることでしょう。
「季節の移ろいを感じる機会が少なくなった」そう感じる方もいらっしゃると思います。
身近に感じていただけるよう、庭に沿って広縁をめぐらしました。
”季節感”は日本人の暮らしに大切なものだと考えます。